今月の花

季節ごとに咲く植物にも漢方薬の仲間がいます。
毎月そんな花たちを紹介していきます。



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センダン(栴檀)
 街路樹・公園樹としても見られるセンダンには、可憐で柔らかな花

が数多く開きます。薄い空色の花びらに時折紫を注ぎ込んだ花色

は、初夏の涼風を誘うが如き柔らかな色彩。日本では馴染みの薄い

ものと思われがちですが、万葉集・枕草子に幾つか記述があり、古

くから親しまれて来た樹木と言えます。


 センダンの古名は“棟(おうち)”、建築材・数珠玉そして生薬として

も用いられます。樹皮・根皮の「クレンピ(苦棟皮)」は虫下しに、果実

の「クレンシ(苦棟子)」は寄生虫による疝痛を治療します。煎液を外

用すれば、皮膚病のかゆみを緩和するとされます(性味:苦寒)。


 「花はいつでも見られるから」とおっしゃる方も多いのですが、咲い

た花はただ一度限りのもの、一瞬を生き二度と還らぬものです。来年

咲く花は姿形こそ同じでも、また違った生命だと思います。人も花も

出会いは一期一会、その瞬間を大切にしたいと考えています。国道沿

いで生きていた写真の樹も、今は伐られてなくなってしましました。
妹が見し   棟(おうち)の花は   散りぬべし   


わが泣く涙   いまだ干(ひ)なくに
                                   「万葉集」  山上憶良
  

(2011年5月中旬 名古屋市守山区にて撮影)

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センダンの花(5月中旬)花

センダンの実(1月中旬)

(2012年1月中旬、名古屋守山区にて撮影)




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